Velbon CUBE

圧倒的な携帯性、ウエストレベルの全高、爆速設営と3拍子揃ったトラベル三脚。
割り切った仕様も多いが通常なら三脚を諦めるような旅でも躊躇なく携行できるのが強み。


◎ 縮長24cm、パッキングしやすいキューブ形状
◎ 重量390g
◎ 数秒で完成する組み立てやすさ
◯ ミニ三脚としては規格外の全高228〜940mm
◯ 縦位置対応
△ エレベーターなし & 中間の高さに設定するにはコツが必要
△ 望遠レンズや大型の一眼レフには非推奨(推奨荷重0.4kg)


構造

ボールヘッド式の雲台から3本の8段式キューブパイプが生えており、展開時はパイプ先端を掴んで引っ張るだけで自動的にダボ式のロックが最大長で固定される。ちょうど折り畳み傘の柄の部分と同じ構造。高さは縮小時で228mm、最大長時で940mm。一部の関節のロックを手で解除して縮めると任意の高さに縮めることもできるが、素直に2段式の三脚として使ったほうが色々スピーディーではある。エレベーター省略に伴う多少の不便さは携帯性とトレードオフとなる。

三脚ねじパーツは独立せずアルカスイス規格でもないが、ロックを解除すると縦位置に展開できる。雲台を開くと三脚ねじも回しやすく、よく考えられた構造。

アルミ製のキューブパイプひとつひとつはしっかりした造りだが、16mm幅に8段も収納されているので最大高だと流石によくしなる。一度設営したら構図がカッチリ固定されるような三脚とは設計意図が全く異なる。

推奨荷重はわずか0.4kg。かなり甘めに見ても1.5kgは超えない方がいい。特にフロントヘビーな取り付け方になるとボールヘッドがすぐ負けるので注意が必要。脚を収納した状態であれば雲台より下の剛性は確保されるが、接地面積がかなり小さくなるのでいずれにしてもバランスが大事。

前述のしなりを活かせば脚の間隔を広めに接地させることができ、風が強い日でない限り一眼レフを乗せてもまず倒れることはない。脚をしならせるのは意図せず脚が収納されることによる事故防止にもなる。


使用感

500mlペットボトルぐらいの感覚で1m程度の高さの三脚を持ち歩ける。これがすごく便利。

事故回避の意味でもミニ三脚と一眼レフの組み合わせを安易に勧めるものではないが、自転車旅や家族旅行といった荷物の制約が多い場面では唯一無二の使い勝手。「重量物を長時間確実に固定する」という本格的な三脚と比較するとスペックは非常に物足りないものとなっているが、比較的軽量な機材で風の条件もよければ星空撮影用としても実用範囲。

縦位置撮影に関しては一眼レフだとバランスを取るのが結構難しい。ただでさえ固定力が弱いボールヘッドの軸から重心が遠ざかるので、縦位置を頻繁に使うならアルカスイスクランプを後付けしてL型プレートを併用した方がいいかもしれない。

ちょっとした風で振動を拾ってしまうので、300mm以上の望遠レンズで低速シャッターを切るのは屋外だと難しい。どちらかというと観光地での夜景を始めとする広角風景撮影、タイマーを使った自撮りなどに適している。


総評

アマチュアが使うカメラ機材の中で最も嵩張ると言っても過言ではない三脚。

撮影の歩留まりや安全性を重視するなら本格的な三脚を使用するべきだが、補助的に短時間三脚が欲しいという場面も以外に多いので軽量コンパクトなものがひとつあると何かと捗る。


使用例

KP + DFA150-450
三脚座で重心を外さなければ意外と安定はする。
自立式のモノポッドだと思えば十分かもしれない。
一応、強風下で目を離すのは非推奨。




夜景作例。無風ではないが条件はそれなりによかった日。いずれも露光時間30秒。
K-5II + TAMRON A14 (1枚目)
K-5II + DA16-85 (2枚目)

「自転車旅で常用できるウエストレベルの三脚」という点が最大の魅力。
写真ではフォークバッグに括りつけているが、フレームバッグ等にも軽く収まる。


妻と旅行した際の撮影機材。
着替えやらお土産込みでバックパックにイン。
両手を空ける前提で飛行機移動のスムーズさも考えるとベストなサイズ。
星空撮影ではK-1IIとDFA21を使用。
この日はなぜかアストロトレーサーが不調で25秒露光でも星が流れてしまったが
弱風も味方して建物等はまったくブレずに撮影できた。